よしきた、ジーヴス
2005 / 10 / 29 ( Sat )
国書のウッドハウス・コレクション第二弾。こちらは、長編。第一弾『比類なきジーヴス』がお気に召した方なら、同様に楽しめるはず。恋愛がらみの事件がおかしくて、笑いっぱなしだった。このあたり、シェイクスピアを思い出させる。 最高に笑ったフレーズを引用してみよう。 『××みたいな変態を好きになれるのは、 ○○みたいな変態のほかにはいないのだ。』(××と○○には、登場人物の名前が入る) |
比類なきジーヴス
2005 / 10 / 29 ( Sat )
ウッドハウス愛好者から、面白いとうかがっていたのだが、なかなか手が出せず、やっと読んでみた。 もともとの短編に加筆して、連作長編に編みなおしたものとか。 のーてんきな紳士バーティと彼に仕える執事のジーヴスのコンビが織りなす抱腹絶倒の日常。面白いのはこの二人だけではない。バーティの友人ビンゴの惚れっぽさや、アガサ伯母さんのおせっかいぶりなども、笑いのポイントだ。 読んでいる間じゅう、なぜか、大学時代の英語の授業を思い出していた。英国のユーモア小説の香りがプンプンしているせいだと思う。 ジーヴスの知恵には拍手喝采だが、私は、バーティのお気楽ぶりにほっとするものを感じた。 あとがきによれば、BBCでドラマ化されているようだ。出来不出来は別として、見てみたいものだ。 |
琥珀捕り
2004 / 12 / 19 ( Sun )
これは、一体どう説明していいものか。琥珀をめぐるエピソードをつなぎあわせた本。アルファベット順にAからZまでの章で構成されていて、一つ一つがバラバラのエッセイのようで、実はつながっている物語になっている。いや、これを物語と言っていいものか…。 神話、民話、薀蓄などが、語られていて、読んでいると、フィクションなのか実話なのかわからなくなって、頭がぐるぐるしてくる。最初は、毎晩2章ずつ、大切に読んでいたのだが、もどかしくなって、最後は、一気に読み切ってしまった。なるほど、これを読んで、琥珀を欲しくなる人が多いわけがわかったわ。私も読み終えて、無性に欲しくなったもの。 最初は、エドワード・ラザファード『ロンドン』を思い出したけど、それより、更に、幅が広がっているような感じのお話。うぅ、これほど、説明しづらい本もないよな(^^;)。 |
犬は勘定に入れません あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎
2004 / 12 / 19 ( Sun )
初めてのコニー・ウィリス。「ボートの三人男」へのオマージュってことだけど、私が読んだのは、相当前なので、中身はほとんど忘れてる。 読み始めて、最初はつらかった。SF的設定を受け入れるのに、時間がかかったため。 でも、それを乗り越えると、SF、ミステリ、歴史、恋愛の要素があふれんばかりのユーモアに包まれて詰め込まれており、とても面白かった。古典引用も多く、ワタシ的には、シェイクスピアやクリスティやセイヤーズあたりが受けた。「月長石」に関する言及もすごかったけどね。どのキャラクターも個性的で魅力があるが、やはり、猫好きの私には、プリンセス・アージュマンドが一番ツボ。 それから、大森望さんの訳者あとがきも、よかった。英国小説あるいは英国ミステリ好きな人におすすめの一冊。 |
望楼館追想
2004 / 12 / 19 ( Sun )
評判はよかったが、私的にはダメみたい。何が悪いってわけでもないのだけど。村上春樹っぽいところもあるんだけど、でも、今ひとつ乗り切れず。 |
宮殿泥棒
2003 / 12 / 22 ( Mon )
地味だけど、いい本だと思った。 あらすじには、「普段あまり脚光のあびることのない優等生たちのほろ苦い人生を描いた」とあるけど、その先入観は持たずに読んだほうがよかったかも。 なぜなら、読んでいる間、優等生って、こういう人たちだっけ?なんてひっかかったところもあったから。主人公が男性だからかもしれない。 それはさておき、丁寧な筆致は、好感がもてる。4つの短編のどれも、個性的で面白かったが、表題作が一番、胸にぐっときた。「人格は宿命なのだ」という一節を読んだ時、思わず、涙があふれそうになった。 |
天球の調べ
2003 / 12 / 22 ( Mon )
タイトルから、とても、優雅でロマンティックなお話を想像していたが、全然違った(^^;)。歴史、ミステリ、サスペンス、スパイ、天文学と、いろいろな要素がてんこ盛りで、私好みのお話である。 中心になる娼婦殺人事件の犯人は、途中でわかるし、主人公を陥れる輩も想像がつくが、それでも面白い。 ただ、人間関係があまりにドロドロしすぎているかなとも思ったが、一人一人が丁寧に描かれているところは、よかった。また、18世紀末のロンドンの様子が目に浮かぶような描写だった。非常に読みやすかったのは、翻訳がいいのかも。 |
たたり
2003 / 12 / 22 ( Mon )
原題は「THE HAUNTING OF HILL HOUSE」。かつて、『山荘綺談』というタイトルで邦訳されたらしい。それが、『たたり』となった理由については、解説に詳しくある。私としては、邦訳タイトルにも、「家」「屋敷」の類の名詞があったほうがよいのでは?なんて思ったりした。 キングの『シャイニング』に影響を与えたらしい。いわゆる日本のホラーに見られるような直接的な怖さは薄い。でも、わけのわからない不気味さが漂っている。 ただ、このようなラストにもかかわらず、読後感は悪くない。二度映像化されたそうで、映画も見てみたいが、怖くて見られないかもしれない。 |
暗号解読
2003 / 12 / 22 ( Mon )
こんな本は絶対に読めないと思っていたが、意外と面白かった。 血のメアリーの話から入っているからかもしれないが、歴史とからめた話なので、物語のように読めた。でも、自分で暗号を解読しようとは、決して思わなかった。 |
インド夜想曲
2002 / 12 / 22 ( Sun )
タブッキに挑戦二冊目である。須賀敦子さんの訳である。 主人公が失踪した友人を探してインド各地を旅するお話。私はインドに行ったことがない。おそらく、この先も行くことはないだろう。だけど、この本を読むと、幻想のインドを旅したような気持ちになる。これが、タブッキの魔法なのか。どうして、こうなるの?これは、どういう意味なの?なんて考えるだけ野暮である。 考えないで、ただ、このふわふわした幻想の世界に身をゆだねればそれでいいのではないか。この作品は映画化されているらしい。ぜひとも見なければ。 |










