ロンドン
2001 / 12 / 22 ( Sat )
上下巻で二段組で、合わせて千ページ以上ある分厚い本である。各五千円だが、事情が許せば、絶対に手元に置きたいすばらしい作品である。 装丁もうっとりするほど美しい。綿密な時代考証を下敷きにして、約二千年にわたるロンドンの人々の生活を描いた大河小説なのである。実在の人物を織り交ぜながら、物語は進んでいく。 21章に分かれているので、それぞれが独立した中短編として楽しむこともできる。登場人物も最初は一つの家系だが、時代を重ねるにつれ、家系も増え、交錯してゆく。 サスペンス、冒険、恋物語も含まれており、長いのに、決して飽きない。 歴史の好きな人、物語の好きな人、ロンドンの好きな人に特におすすめ。この面白さは読んで初めて実感できるので、とにかく手にとるべし。 |
死の殻
2001 / 12 / 22 ( Sat )
伝説的な飛行士ファーガス・オブライエンの元に、復讐を誓う脅迫状が届き、私立探偵のナイジェルが彼の護衛を引き受けるが、悲劇は起こってしまった。 ブレイクのミステリを読むのは二作目である。やはり、この人は詩人なのだ。読んでいて何度もそう思った。ミステリを読みながら、大学の授業を思い出すようなそんな懐かしい思いにとらわれた。 本格物としても、物語としても、傑作であり、登場人物もよく描けているのだが、愚かなことに解説を先に読んでしまった。それでも、もちろん楽しめたが、ミスリードされる喜びは半減してしまった。私としたことが何という不覚。 |
パイロットの妻
2001 / 12 / 22 ( Sat )
夫の操縦する飛行機が墜落したとの知らせを受けた妻。悲しみにくれる彼女に、夫の信じがたい情報が続く。事故?自殺?事件?幸せだった結婚生活、かわいい娘までもうけたのに。 全く知らない夫の姿が徐々に明らかになる。 結婚って何だろう?幸せって何だろう?信じられるのは、血のつながりだけなのか? ヒロインの悲しみと孤独が痛いほど伝わる。そして、彼女がたどり着いた夫の秘密とは・・・。 私だったら、こんなの絶対に耐えられない。死んだ夫を引きずり出して「一体、どういうつもりなのよ!」って問いただしたくなる(笑)。何だか哀しい話だった。 |
猫は殺しをかぎつける
2001 / 12 / 22 ( Sat )
新聞記者クィラランが、ディナーパーティで再会したかつての恋人の失踪事件を飼い猫ココとともに、推理するというお話。 おいしそうな料理にも、猫の描写にも、大満足なのだが、ミステリ的には、少し物足りなさも感じる。ほかの作品も読んでみようと思うけれど。 |
密偵ファルコ 白銀の誓い
2001 / 12 / 22 ( Sat )
修道士カドフェルシリーズが好きである。そのE・ピーターズ亡きあとの歴史ミステリーを牽引する・・・との文句につられ買ってしまったが、新しいシリーズに手を出すのは、億劫であり、随分と本棚で眠っていた。 ミステリというよりも、恋と冒険の物語として読んだ方が、楽しめるように思う。主人公ファルコに、今ひとつのめりこめないのだが、恋の行方は、気になるところなので、とりあえず、2作目も読むつもり。解説を読むと、シリーズの続きの方が面白そうだし(笑)。 |
どぶどろ
2001 / 12 / 20 ( Thu )
絶版復刻本である。これを買った日、作者の訃報を聞いた。残念なことである。 半村良を読むのは、10数年ぶりだろうか。このような作品があったとは、驚くばかりだ。 7つの短編と1つの中編からなる江戸人情話は、読んでいるうちに、山周も宮部みゆきもかすんでいく。ただただ、この世界に、ひたっていたい。とにかく、だまされたと思って読んでみて。 |
本棚探偵の冒険
2001 / 12 / 20 ( Thu )
喜国さんの漫画は好きだったが、エッセイがこんなに面白いとは思わなかった。古本の世界に、はまった経緯や古本屋での収穫、本棚のことについて、生き生きと語られている。古本好きには、たまらない本だろう。 今はもう古本集めはしてないが、古本屋めぐりは大好きなので、喜国さんの一喜一憂が手にとるようにわかり、笑いがとまらなかった。 巻末の対談には、懐かしいニフティ時代の人々が登場していて、より親しみを感じる一冊であった。久々に、古書市でも行こうかなと思ったりして。 |
カリフォルニアの炎
2001 / 12 / 19 ( Wed )
ニール・ケアリーシリーズほどではないが、面白かった。今度の主人公は、保険会社の火災査定人ジャック・ウェイド。ジャックが炎について学ぶ消防学校のくだりが、専門的だが非常に興味深い。ジャックが対決する悪党たちも、 すごい奴らなんだけど、ジャックは、決してへこたれない。映画「ダイ・ハード」を思い出す。そして、保険って、一体何だろう?という疑問も浮かぶ。保険は、人を救うためのものであって、人を殺すためのものではないのだ。 |
さらば、愛しき鉤爪
2001 / 12 / 19 ( Wed )
人間の皮をかぶり、人間にまぎれて暮らしている恐竜探偵が活躍する噂の恐竜ハードボイルド。 タイトルからして パロディなのか?と思わせるが、中身は意外と硬派。謎解き、アクション、恋愛と一通り楽 しめる。恐竜の扮装の描写や、恐竜と認識する方法には、頷きつつも笑いが出てしまう。 軽いノリでさくさく読んでしまったが、真相は、なかなか重いテーマを含んでいるように思う。解説によれば、ドラマ化されるらしい。ぜひ見てみたいものである。 |
絶対泣かない
2001 / 12 / 12 ( Wed )
専業主婦、看護婦、秘書など女性の15の職業にまつわる短編集。一編が10ページ余の本当に短い話だけど、女性なら誰しも心当たりのある話があるんじゃないだろうか。うまいなあ、うまい。心がチクリ、涙がホロリ、でも、元気の出る一冊。これって、男性が読んだら、つまらないのかな? |
ドリームバスター
2001 / 12 / 12 ( Wed )
宮部みゆきは好きなのだが、SFファンタジーが苦手である。そのせいだろうか、今ひとつ、楽しむことができなかった。 よく悪夢にうなされる私としては、もう少し違ったストーリーを期待していたのかもしれない。 ただし、設定はSFだが、語りは宮部節なので、読みやすいし、それなりにいい話ではある。本作は3章構成であるが、最後の章 は、謎のままで終わっており、第2巻に続くとは言え、物足りなさを感じる。5〜6巻にわたるシリーズになるらしいが、果たして最後まで読めるだろうか。 |
我らが隣人の犯罪
2001 / 12 / 11 ( Tue )
もう何度目の再読だろうか。 収録作品の「サボテンの花」が舞台化されたので、観劇の前に、読んでみたくなったのだ。この短編集を最初に読んだときは、表題作が一番好きだった。巷では、「サボテンの花」を絶賛する声が多かったが、 当時の私は、いい話だとは思ったが、さして感動できなかった。 ところが、読むたびに、「サボテンの花」の評価がアップしていき、今回は、とうとう泣いてしまった。私も歳をとったのかな〜(笑)。 |
天狗風 霊験お初捕物控(二)
2001 / 12 / 11 ( Tue )
不思議な力を持つお初が活躍するシリーズ第二弾。 突風とともに、嫁入り前の娘が神隠しにあう事件が起こる。 前作「震える岩」のメンバーも健在で、前作よりもずっと面白く仕上がっている。事件から浮かび上がる真実に、女性として、深く感ずるところがあった。登場人物の中では特に、鉄がいい味を出していたが、お初のことも、初めて好きになれた気がする。 |
新 恋愛小説読本
2001 / 12 / 06 ( Thu )
私は、ベストミステリだとか、私が選んだ××といった類の本が好きだ。 読んだ本に○をつけたり、次に読む本の候補を探したりする。10数年前、「恋愛小説読本」(本の雑誌別冊・絶版)に出会い、毎日のように○をつけていた。それをバイブルにいくつもの恋愛小説を読破した。 そして、「新」と名付けられた21世紀版と出会い、また○をつけたくなった。 編集部が選んだ恋愛小説ベスト200は、圧巻。また、どんな本も読みたい気持ちにさせてしまう執筆陣もすばらしいと思う。 |
MISSING
2001 / 12 / 06 ( Thu )
自殺に失敗した教師が、助けてくれた少年に人を死なせてしまったことを話し出す「眠りの海」。 ある日、妹のマンションを訪ねた僕が、幽霊ちゃんと呼ばれる女子大生と出会う「祈灯」。 ほかに、「蝉の証」「瑠璃」「彼の棲む場所」の3つの短編を収録している。 さらさらと流れるような文章で、あっさりと読めてしまうが、ふと気づくと、かなり鋭い描写があり、 ドキっとさせられる。全体を通して「死」という重いテーマが扱われているので、爽やかな読後感ではないが、後味は悪くない。一番好きな短編は「祈灯」。 |
NANAMI 終わりなき旅
2001 / 12 / 05 ( Wed )
名波は、多くを語らない。以前、「泥まみれのナンバー10」という本が出たが、自著は初めてである。私は初めて、名波の本音を知ることができた。 この本は、彼のプレイを見た者でなければ、きっとつまらないだろう。ライターが書くような 衝撃的なドラマティックな話ではない。淡々と素直に語る名波がそこにいる。 ああ、あのときは、そんな想いでいたのか。マスコミからしか情報を得られない私たちと、マスコミにいいように書かれる選手たち。その隔たりは、何とも言えず腹立たしい。 サッカーが楽しいという名波、友達を大切にしたいという名波、普通の男だと言う名波。どの名波も、私は好きだ。 |
センセイの鞄
2001 / 12 / 04 ( Tue )
川上弘美を初めて読んだ。読み終わって、しばらくほかの本を読みたくなかった。ずっと余韻にひたっていたかった。 春の宵、朧月夜、花がすみ・・・そんな情景がひろがっていき、目が潤み、体が熱くなった。どこからか、むせるような匂いまで漂ってきた。センテンスの一つ一つがいとおしく感じられ、エピソードは、どれもリアルで、珠玉の輝きを放っていた。 老年のセンセイと妙齢のツキコさん。そっと和紙で包んで、心の奥にしまっておきたい気がした。年をとるのも、悪くないなと、ふと思った。こんな恋愛、したいな。 |
リセット
2001 / 12 / 04 ( Tue )
時と人の三部作がとうとう完結した。 待ちに待ったこの一作。二作目の「ターン」よりも、きっと面白いに違いないと思っていた。 しかし、読み終えて、悲しくなってしまった。全然感動できなかった。一つ一つのエピソードは悪くない。想像するだけで素敵だ。 だけど、私は、一体何を読んでいるんだろう?という違和感が最後までぬぐえなかった。作者は、この時代のことが書きたかっただけなのだろうか?文章もうまいし、作者のやさしさが伝わってくるだけに、感じることのできない自分がはがゆかった。 登場人物では、ヒロインより、優子さんが印象的だった。 |
石ノ目
2001 / 12 / 02 ( Sun )
乙一、二冊目にして、すっかり虜になってしまったようだ。 私が絶対に手に取らないであろう気味の悪い表紙で、 乙一の名前がなければ、無視していただろう。 「石ノ目」「はじめ」「BLUE」「平面いぬ。」の4つの短編が収められているが、それぞれ独特の味わいがあり、甲乙つけがたい。 これが、ホラーなのだろうか?いや、ジャンル分けなどどうでもいい。怖いというよりも、むしろ、懐かしく切なく、たまらない気持ちになる。 特に、好きなのは、できそこないのぬいぐるみの話「BLUE」。しかし、この人の話って、何でこんなに、心に響いてくるわけ?誰か教えて。 |
夏と花火と私の死体
2001 / 12 / 02 ( Sun )
前々から、乙一を勧められていたが、なかなか読む気になれなかった。話題の作家であればあるほど、期待が大きすぎて、失望することがあるからだ。 しかし、この作品は、期待に違わぬものであった。 まずタイトルからして、不気味でロマンティックじゃないか。何が書かれているのかわくわくしてしまう。中身は、何と、死体を隠そうとする兄妹の話である。面白いといっては、不謹慎なのだが、読みやすさとうまさでぐいぐいと引きこまれてしまった。 こんなに平易でありながら、情景が浮かぶ文章を書くのは、実は、大変なことなのではないか。この作品はあっという間に終わってしまったが、もっと長編をよみたいものである。 併録の「優子」も、怖くて切なくて物哀しい秀作であった。 |
池袋ウエストゲートパーク
2001 / 12 / 02 ( Sun )
ドラマになったことも、作者の名前も知っていたが、読み方が「いしだいら」というのは、初めて知った。読み始めてすぐに、違和感と既視感の入り混じった感覚が襲ってきて、イライラした。読みづらい。仲間内で通じるような言葉の羅列と風俗描写にうんざりしながらも、頭の中では、池袋の地図が浮かんでしまって、ついつい引き込まれてしまう。 合わないと思ったのは最初だけで、あとは、ツボにはまったように一気読み。読み終えてみれば、早く続編が読みたくてしょうがない。 池袋を舞台にトラブルを解決するマコトの活躍を描いたハードボイルドタッチな4編が収録されている。おそらく、この主人公の魅力にやられてしまったと思われる。 ただ、既視感は、最後までぬぐえず、新鮮さを味わうことはできなかった。 |
邪魔
2001 / 12 / 02 ( Sun )
巧い!飽きさせずに一気に読ませる。 クライム・ノベルと謳われているが、非日常ではなくて、どこにでもありそうな誰もが陥りそうな落とし穴を描いていて、妙にリアルなのである。 読みながら、桐野夏生の『OUT』を思い出した。あの主婦の描き方も相当だったが、こちらもかなり上手だ。パート先でのやりとりやその後の展開など、誰かの体験談なのではと思うぐらいだ。小さな幸せを守るために必死になる主婦に憐れみは感じるが、共感はできない。 もう一人の主人公である刑事の物語のほうが、魅力的だった。それにしても、人間、思い込みが強すぎると、危険である。 |
この本読んだ?おぼえてる?2
2001 / 12 / 02 ( Sun )
副題に「教科書で習ったお話編」とあるように、小中学校の国語の教科書に載った文学を中心に紹介している。 私は、 国語の教科書が好きだった。新学年になるとすぐに、隅から隅まで読み尽くした。 教科書には、面白い話がたくさん載っていた。黙読したり朗読したり楽しかった。 「チックとタック」「くじらぐも」「スーホの白い馬」「ごんぎつね」「白いぼうし」「田中正造」「最後の授業」「山椒魚」などなど。 教科書に載っていなかったら、知らなかったであろう作品や作家にたくさん出会うことができた。 もう一度読みたいと思っても、 もともと本になっていなかったり、絶版になっていたりして、入手しにくいという。残念なことだ。 こんなことなら、教科書を捨てなければよかったと思う。 唯一の救いは、著者が教科書を調べられる場所を紹介してくれていることだ。 |
銀座幽霊
2001 / 12 / 02 ( Sun )
長編好きな私が、短編でしかも戦前の作品にこんなに興奮したのは、珍しい。思い返せば、名作を集めたアンソロジーで幾つか読んでいたが、こうしてまとまったものを読むと、感動もひとしおだ。 どの作品も質の高いエンターテイメントである。こんな作家が長らく埋もれていたのが、不思議なくらいだ。ミステリファンの間で評判だから、ほめるのではない。 マジで楽しませてもらった。東京創元社さん、ありがとうと言いたい。マイベストを選ぼうとしたが、どれも、謎といい、 描き方といい、雰囲気といい、それぞれに魅力があり、絞りきることができなかった。 |
この本読んだ?おぼえてる?
2001 / 12 / 02 ( Sun )
初めて本を読んだのはいつだろう?一人っ子の私の友達は、本だったかもしれない。 家でも学校でも、ずっと本と一緒だった。そんな思い出深い本がたくさん紹介されている。 幼い頃に出会った本というのは、作者は覚えていないのに、 ストーリーや挿絵は、強烈に覚えているものだ。 「ぐりとぐら」「すてきな三にんぐみ」「元気なマドレーヌ」「大きい一年生と小さい二年生」「長くつ下のピッピ」「点子ちゃんとアントン」「シナの五にんきょうだい」などなど…あげれば切りがない。 私に夢を与えてくれた大事な大事な本だ。懐かしさの余り、涙が出てくる。 そして、絶版のものが多いという事実にも泣けてくる。大きな図書館でしか読めないらしく、偉大な遺産の損失だと思う。何とかならないものか。 |
スタジアム 虹の事件簿
2001 / 12 / 02 ( Sun )
今年出会えてラッキーな作家の一人である。 この作品は、以前自費出版された幻の名作なんですって。 やっぱり、いい作品ってどこかに眠っているのね〜。 内容は、プロ球団・東海レインボーズのオーナー虹森多佳子が、 話を聞いただけで、事件を推理する連作短編集である。 野球ミステリはいくつもあるけど、多佳子が野球音痴なところ、推理がすべて野球とからめてあるところは、斬新で面白い。 また、万年最下位チームである東海レインボーズの動向や選手の思い、ファンの心理、親会社との関係など、 細かいところの演出が憎い。泣かせるんだわー。 久々に、胸キュンキュンしてしまった(笑)。ああ、もっと読みたいよ〜。 作者は、野球とミステリが好きだということだが、誰か、サッカーとミステリがお好きな方、サッカーミステリを書いてください。自費出版でも買いますから。 |
海ちゃん―ある猫の物語
2001 / 12 / 02 ( Sun )
動物写真家の岩合光昭一家の飼い猫「海(かい)ちゃん」。 光昭氏による写真は、愛くるしく、素敵だ。日出子夫人の愛情あふれる文章は、心を打ち、あたたかい気持ちにさせてくれる。自然と涙が出てきて、ぎゅっと抱きしめたくなる一冊。 文庫で手に入るので、ぜひ手元に置いておくことをおすすめする。 |
文学の中の「猫」の話
2001 / 12 / 02 ( Sun )
文学の中の猫って、一番先に何を思い出す? 夏目漱石?それとも、ポー?ミステリだったら、ほかにも「三毛猫ホームズ」(赤川次郎)や「猫は知っていた」(仁木悦子)「猫」(シムノン)もあるよね。 思いつく限りあげても、この本には、 かなわない。 私がまだ猫を好きでなかったころ、読んだ本にも、ちゃんと猫が出てきていたのに、その存在を無視していた。もう一度、猫の出てくる本を読み返してみたい気分になった。 ミステリを集めるのもいいけど、 猫の本も集めたいと、ふと思った。 |
とむらい機関車
2001 / 12 / 02 ( Sun )
『銀座幽霊』もよかったが、こちらも、読み応え十分。読み終わるのが惜しくて、なめるように読んだ。機関車も炭坑も、 知らない世界なのに、なぜかノスタルジーを感じてしまう。哀しさと切なさに包まれる。 そんなトリックが!そんな動機が! すべてが予想外で、楽しい。 ミステリ的には「坑鬼」が、雰囲気的には「とむらい機関車」が好きだ。 |
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