カラフル
2003 / 12 / 30 ( Tue )
死んだはずの「ぼく」の前に天使が現れ、抽選にあたり、輪廻のサイクルに戻るチャンスを与えられたという。そこで、下界にいる人間の体を借りて、前世で犯した悪事を思い出さなくてはならなくなった。 自殺したばかりの14歳の真に乗り移ったぼくは、彼の家族と暮らすことになり・・・。 2003年の最後に読んだ本。最後にふさわしい本だった。陳腐な言い方だけど、生きることのすばらしさを感じさせてくれた。やっぱり、死んじゃ、いかんよ。自分から死んじゃダメだー!まっさらな気持ちで読んで、この本の色(カラフル)に染まってほしい、そんな一冊。 |
虹果て村の秘密
2003 / 12 / 23 ( Tue )
いきなり冒頭から『××××××』ときた。いや、別にネタバレじゃないから書いてもいいんだけど、私の好きなグループの曲名が出てきて、うれしくなった。 推理作家になりたい12歳の秀介と刑事になりたい同じく12歳の優希が、虹果て村で密室殺人事件に遭遇するお話。 これぞ、王道。本格推理だわ。ちょっと教訓めいていて、優等生っぽい感じは否めないが、これが、有栖川有栖らしさなのかも。途中で犯人はわかったけど、主人公2人がかわいいので、問題なし(笑)。最後まで楽しめた。あとがきも、よかったな。 |
ぼくと未来屋の夏
2003 / 12 / 23 ( Tue )
ぼくが出会った猫柳さんは、未来を100円で売る未来屋だった。 正直言って、こんなに面白いと思わなかった。ついでに読んだだけなのに、最高に面白かった。はやみねかおるって、こんな作品が書けるなんてすごいと思った。 子供のころに戻った私が、夢中で読んでいた。そうなんだよ、夏休みって、こういう感覚だったなあと懐かしく思い出し、センチメンタルになった。 主人公の心情も、未来屋とのやりとりも、いいんだよねぇ。謎解きもうまくできているし、終わらないで夏休み〜って感じで、いつまでもこの世界の住人でいたかったな。ちょっとはやみねかおるという作家を追ってみたくなった。 |
魔女の死んだ家
2003 / 12 / 23 ( Tue )
ミステリーランド第二回配本。タイトルと表紙だけで、わくわくしてきた。 昔、ジュブナイルの『魔女の隠れ家』を読んだときのような興奮。イラストは、波津彬子。この絵が作品の雰囲気にぴったりで、こちらの想像力を刺激してくる。 話は、面白かったが、少女マンガを読んでいるような錯覚に陥った。それはそれでいいと思うけど。 |
宮殿泥棒
2003 / 12 / 22 ( Mon )
地味だけど、いい本だと思った。 あらすじには、「普段あまり脚光のあびることのない優等生たちのほろ苦い人生を描いた」とあるけど、その先入観は持たずに読んだほうがよかったかも。 なぜなら、読んでいる間、優等生って、こういう人たちだっけ?なんてひっかかったところもあったから。主人公が男性だからかもしれない。 それはさておき、丁寧な筆致は、好感がもてる。4つの短編のどれも、個性的で面白かったが、表題作が一番、胸にぐっときた。「人格は宿命なのだ」という一節を読んだ時、思わず、涙があふれそうになった。 |
探偵術教えます
2003 / 12 / 22 ( Mon )
『悪党どものお楽しみ』が気に入ったので、こちらも読んでみる。ユーモアミステリなんだけど、面白いというより、おかしいという形容が似合う。 おかしくって変な探偵物語である。探偵の通信教育という設定からして、笑える。どたばた喜劇って感じかな。 |
悪党どものお楽しみ
2003 / 12 / 22 ( Mon )
面白いとは聞いていたけど、こういう話だったのか!タイトルから勝手に、ピカレスクというか、泥棒が主人公の話かと思い込んでいた(^^;)。 元賭博師が活躍する連作短編集だったのね。知らなかった。主人公ビルと友人トニー、そしてトニーの妻とのやりとりが軽快で面白い。 いかさまを暴く様子も、痛快。いろんなトリックがあるもんだなあ。 |
天球の調べ
2003 / 12 / 22 ( Mon )
タイトルから、とても、優雅でロマンティックなお話を想像していたが、全然違った(^^;)。歴史、ミステリ、サスペンス、スパイ、天文学と、いろいろな要素がてんこ盛りで、私好みのお話である。 中心になる娼婦殺人事件の犯人は、途中でわかるし、主人公を陥れる輩も想像がつくが、それでも面白い。 ただ、人間関係があまりにドロドロしすぎているかなとも思ったが、一人一人が丁寧に描かれているところは、よかった。また、18世紀末のロンドンの様子が目に浮かぶような描写だった。非常に読みやすかったのは、翻訳がいいのかも。 |
夜鳥
2003 / 12 / 22 ( Mon )
文学的な、あまりに文学的な一冊だった。こんなにも、短い作品の中に、これだけの魅力を詰めることができる作家は、そんなにいないだろう。こんな短編を読んでしまったら、もうくだらない長編は、読めないな。 |
割れたひづめ
2003 / 12 / 22 ( Mon ) お屋敷
で起こるゴシックロマンの雰囲気をもった佳作。ウィリング博士もの。目新しさはないけれど、少女と少年のやりとりなど、人物描写は面白く、楽しめた。 |
暗い鏡の中に
2003 / 12 / 22 ( Mon )
ずっと読みたかったマクロイの傑作。先に、『歌うダイアモンド』で、この作品の短編版を読んでいたが、こちらは、こちらで楽しめた。 ホラー・サスペンス的要素と神秘的な要素がうまく融合して、最後までひきつける作品だった。ラストが、少々、あっけない気がしたが。 |
歌うダイアモンド
2003 / 12 / 22 ( Mon )
マクロイの短編8つと中編1つを収録。 短編は、SFっぽいものもあり、意外だった。どれも、独特の印象を残すが、何となく、寂しい読後感だ。雰囲気的には「東洋趣味」がよかったが、ウィリング博士が活躍する「鏡もて見るごとく」も面白い謎解きだった。 一番のお気に入りは、中編の「人生はいつも残酷」。先の展開が見えなくて最後までどきどきした。 |
たたり
2003 / 12 / 22 ( Mon )
原題は「THE HAUNTING OF HILL HOUSE」。かつて、『山荘綺談』というタイトルで邦訳されたらしい。それが、『たたり』となった理由については、解説に詳しくある。私としては、邦訳タイトルにも、「家」「屋敷」の類の名詞があったほうがよいのでは?なんて思ったりした。 キングの『シャイニング』に影響を与えたらしい。いわゆる日本のホラーに見られるような直接的な怖さは薄い。でも、わけのわからない不気味さが漂っている。 ただ、このようなラストにもかかわらず、読後感は悪くない。二度映像化されたそうで、映画も見てみたいが、怖くて見られないかもしれない。 |
キングとジョーカー
2003 / 12 / 22 ( Mon )
Iさんからお借りした貴重な本なので、ブックカバーをつけて、神妙な気持ちで読み始める。 が、変な人たちが次々と出てきて、非常に読みづらい。これって、ミステリなの?大傑作なの?一体、何なの〜??という思いが最後まで続いた。これが、ディキンソンなのだね、きっと。 |
海を失った男
2003 / 12 / 22 ( Mon )
正直言うと、私には、ハードルが高すぎる本だったかもしれない。解説に出てくる「何が書いてあるのかわからないけど、凄い」という学生の言葉が、よくわかる。 「ビアンカの手」「成熟」「そして私のおそれはつのる」が印象的だった。 |
ウェンズ氏の切り札
2003 / 12 / 22 ( Mon )
オフでいただいた本。この作家については全く知らず。余り期待もせずに読んだのだが、とても楽しめた。 今更ながら、教養文庫には、すばらしい作品があったのだなと思い知らされた。カドフェルシリーズしか読まなかった自分が悔やまれる。 表題作は、トリックは、予想がつくものの、それでも面白い。同時収録の『ゼロ』は、先の読めない展開で、真相にはびっくり。占いや神が出てきて、非現実的な展開と思いきや、見事にまとめてくれる気持ちよさ。最後の最後まで、驚かされた。 |
暗号解読
2003 / 12 / 22 ( Mon )
こんな本は絶対に読めないと思っていたが、意外と面白かった。 血のメアリーの話から入っているからかもしれないが、歴史とからめた話なので、物語のように読めた。でも、自分で暗号を解読しようとは、決して思わなかった。 |
シンデレラとギャング
2003 / 12 / 19 ( Fri )
ウールリッチの傑作短編集3。まだ1と2は読んでない。 ウールリッチって、こんなに面白かったっけ?という印象。どれも、サスペンスに満ちていて、ドキドキしながら読んだ。消失ものは、怖いのに、ロマンティックな雰囲気は失わない。タイトル作は、読みながら、デジャ・ヴを覚えたが、解説を読んで納得。あかね書房のジュブナイルで読んでいたのだ。懐かしい。 |
女郎ぐも
2003 / 12 / 19 ( Fri )
Iさんからお借りした。これは、すごかった。最初から物語に引き込まれ、もがく主人公とともに、悶々とし、結末を知るまでは眠れず、一気に読んだ。 「女郎ぐも」というタイトルがぴったりのサスペンスだった。可憐な少女の正体が明らかになっていく過程は、そらおそろしかった。こういう女性、現実にいると思うと、なおさら怖い。こんなに面白い本がどうして絶版なのか理解に苦しむ。 |
俳優パズル
2003 / 12 / 19 ( Fri )
こちらもお借りした本。無茶苦茶、面白くて、一気読み。 どうして、これが絶版なのか?こういうの、最近は受けないってこと? 劇団で発生する殺人という設定も、劇場の幽霊騒ぎも、素人探偵と恋人の役割も、私好み。頭の中で映像化しながら、楽しんだ。 私はてっきり、あの人が犯人だと思っていたのに、大ハズレ。最後の最後まで、真犯人が全然わからなかった。 いわゆる古書的価値の高いミステリの中でも、これは、最高に面白い本だった。パズルシリーズ、もっと読みたい!!! ただ、冒頭のあらすじは、あまりよくない気がした。 |
遥かなる復讐の旅
2003 / 12 / 19 ( Fri )
読みたくて仕方なかったマイケル・ギルバートの著作。 表紙絵が、ふるーい感じで、チャールズ・ブロンソンを思い出した。最近の映画のようなハードな復讐物語を想像して読むと、肩透かしを食らう。暴力よりも知力で復讐というのが、ポイント。 復讐のきっかけとなる事件の描写もあっさり気味なのがかえってよかったが、主人公が貧乏なほうが、より感情移入できるかも(笑)。 |
捕虜収容所の死
2003 / 12 / 19 ( Fri )
捕虜収容所、脱走計画、殺人、そして真犯人は? ちょっと古い戦争映画を見ているようなそんな印象を受けた。謎解きも楽しめるが、冒険小説としても、面白かった。誰が何軍で、どちら側の人間なのか、把握するまでにちょっと手間取ったが、それさえクリアすれば、あとは、一気読み! これは、絶対お買い得。 |
ヨットクラブ
2003 / 12 / 19 ( Fri )
話題になっていたので、期待も大きかったが、期待以上にブラックな短編集で、一気に読んだら、げっぷが出てきそうだった。 それでいて、もっと読みたいという中毒症状もあらわれる。困った一冊だ。異色という言葉でひとくくりにされているが、私的に分類すると、印象的な話と、よくわかんない話の2つに分けられる(^^;)。 この手の話を読むたびに思うことだが、一番怖いのは、人間だってこと。 「ヨットクラブ」「理想の学校」「隣人たち」「大佐の災難」あたりは、実際にあったと言われても信じてしまいそう。一番、印象的だったのは、「カウントダウン」かな。読み返してしまったもの。 |
囁きの霊園
2003 / 12 / 19 ( Fri )
Aさんからお借りした本。イヴリン・ウォーの著作は絶版が多く、近所の図書館でもなかったので、うれしい。ウォーらしい風刺たっぷりの変わったお話である。霊園って、何だろう?って考えちゃうな。自分が死んだら、お墓なんていらないかも。飼い猫が死んだら、庭がないから、プランタに埋められるだろうかなんて、しょうもないことを考えてしまった。物語が読めたこともよかったが、ウォーについての解説も収穫であった。『ラヴド・ワン』というタイトルで映画化されたらしいので、ぜひ見てみたい。表題作の他、短編2編収録。 |
半身
2003 / 12 / 19 ( Fri )
2004年版「このミス」海外1位作品。 だから読んだわけではなくて、読んでいたら、ちょうど「このミス」発売となった。 前半は忍耐が必要。主人公の話と霊媒師の話が交錯していて、把握するのに時間がかかった。この時代(19世紀後半、イギリス)だと、主人公の年齢で、「老嬢」って呼ばれちゃうなんて(泣)。いや、そんなことは、どうでもよろし。いかず後家(^^;)の令嬢が、慰問に来た監獄で、美しい霊媒師と出会い、交流を深めていくのだが、監獄の描写は暗いし、主人公の心の内も暗いし、読んでいて、どんよ〜りする。それでいて、霊媒師やら不思議な現象が出てくるので、どこか現実離れしていて、すべての出来事が霧に包まれているような感じ。 幻想ムードに酔わされて(むちゃくちゃ、酔った。きつい・・・)、たどり着いた結末は・・・。読み終えてすぐに、ネットで書評検索をし、もう一度パラパラと読み返し。ううむ、用意周到なミステリだ。完敗。だけど、再読はできそうにない。 |
斧
2003 / 12 / 19 ( Fri )
リストラされた主人公が、再就職のライバルたちを消してゆく話。ブラックな話だけど、余り暗さは感じられない。実際にあったら、イヤだけど、物語だとスイスイ読んでしまう。でも、もうちょっとひねりが欲しかったなあ。 |
廃墟の歌声
2003 / 12 / 19 ( Fri )
また、カーシュが読めるなんて、うれしくてたまらない。『壜の中の手記』ほどのインパクトはないが、不思議な物語を思う存分楽しめる。 読んでいると、自分が物語の中の登場人物(主役ではなくて、傍観者みたいなもの)になった気分になるのはどうしてだろう?一番好きなのは、「一匙の偶然」。カームジンのシリーズは、どれも面白い。 |
血のついたエッグ・コージィ
2003 / 12 / 19 ( Fri )
1930年、伯爵家の田舎屋敷のパーティに集まった人々の中で、殺人が起きる。誰もがあやしい。パーティ客の一人一人を把握するまでに時間がかかるが、そのあとは、一気に読める。 素性の知れぬ客達の正体が次々と明らかになっていき、たどり着いた真相は・・・結構、びっくり! 面白かった〜。登場人物たちの会話もこなれていて読みやすく、最後も粋な終わり方で、なかなか洒落たミステリである。 |
魔法人形
2003 / 12 / 19 ( Fri )
オーストラリアのカーとも言われているそうで・・・。 殺人予告のように送り付けられる木彫りの人形という設定は、興味をひくが、話に乗れるまでが、少し退屈かも。後半は、とても面白いので、前半を乗り切れば大丈夫。 |
影踏み
2003 / 12 / 18 ( Thu )
今度は、警察の話でも組織の話でもない。ノビ師(深夜に民家にしのびこみ、現金を盗む泥棒)が主人公の連作短編集である。 横山秀夫の世界が、また一つ広がった。ハードボイルド調の作品も、いいじゃないか! 横山秀夫にメロメロの私にとっては、この物語の特殊な設定も全然気にならず、楽しめた。 軽く読めるが、中身は重い話で、全体に切なさ、やりきれなさが漂う。最後まで読んで、タイトルの意味がわかる。 登場人物の関係は、先入観なしに読んだほうが面白いので、できれば、あの帯の文句は、やめてほしい。 |
くらのかみ
2003 / 12 / 18 ( Thu )
ミステリーランド第一回配本(ほかに島田荘司、殊能将之)の中では、一番、子供向けかもしれない。私が子供だったら、これが、一番好きと答えそうだ。 座敷童子やたたり、古い家、危険な沼と舞台は整い、毒入り事件を解く子供たちがいきいきと描かれる。 だけど、大人の私は、読んでいて、なぜか悲しくなってしまった。無性に悲しかった。事件そのもの以前に、この設定は残酷だよなー。 |
透明人間の納屋
2003 / 12 / 18 ( Thu )
こちらも、ミステリーランド。やはり、私は島田荘司が好きなんだろうか。これ、とても面白かった。 島田荘司って、すごい!って思った。わくわくして、どきどきして、ぶっとんで、そして、切なくなって、最後は泣きそうだった。 大人が楽しめる本格ミステリだと思った。果して子供はどうだろう?男女関係の部分は少しエッチだし、死体の描写もあるし、なんと言っても真相がすごすぎて、こんなこと書いていいの?大丈夫?って感じ。さすが、社会派っていうか・・・(^^;)。 でも、よく考えたら、私だって、小さい頃から大人向けの推理小説を読んでいたし、土曜ワイド劇場のエッチなシーンも見ていたのよね。大人が考えるほど、子供は幼くないのかもしれない。 |
































