ほうかご探偵隊
2005 / 02 / 27 ( Sun )
小学5年生の高時(主人公)のクラスで、連続消失事件が発生し、高時の笛も被害にあう。しかし、なくなったものは、すべて不用物ばかり。高時は、怪人二十面相好きの龍之介くんに誘われて、探偵活動を始めることに。クラスの女子2人も加わり、聞き込みを開始する。 生き生きとした子どもたちの活躍とミステリの伏線が、非常によいバランスで融合したお話である。ミステリーランドの中でも、屈指の出来栄えだろう。 唐沢なをきのイラストもとてもかわいらしくて、ああ、こんな小学5年生でありたかったー!と叫んでしまいそうだった(^^;)。 謎解きも、密室や暗号が出てきて、面白い。そして、明かされる真相は全くの予想外で、してやられた感じ。 これは、正真正銘、大人も子どもも楽しめると思う。地味だが、丁寧な描き方が、倉知さんらしい。 |
月が昇るとき
2005 / 02 / 26 ( Sat )
ロンドンの西に位置する運河の町で起きた切り裂き魔による連続殺人事件。語り手は、13歳の少年サイモン。弟のキースとともに、この事件の真相を探ろうとするが・・・。 物語のツボをあえて外していくオフビートな語り口が魅力と言われる著者の作品。それでも、この作品は、「ソルトマーシュの殺人」に比べると、普通に近いように思えた。 語り手が、少年だからだろうか。残酷な殺人事件なのに、なぜか、のどかで、ファンタジックな感じが全編を漂っているのだ。まるで、すべてが月の光に照らされたマジックのように。また、エキセントリックな探偵ミセス・ブラッドリーも、この兄弟の魅力の前には、印象が薄くなる。 ミステリ的な部分よりも、兄弟と下宿人クリスティーナとの関係が気になって気になって、ドキドキしてしまった。 解説を読むと、数多くの面白そうな作品が未訳なので、ぜひこれからも、どんどん翻訳されることを希望する。 |
バッテリーVI
2005 / 02 / 23 ( Wed )
ああ、とうとうこれが、最終巻。終わって欲しくないという気持ちを抱えながら、なめるように読む。 胸が締め付けられる。ドキドキする。追い詰められる。これだよ、これが、あさのあつこ節。やっぱり、大人向けだよ(^^;)。 だけど、これまでで一番さわやかな気分にさせられた。 「心の内にあることを他人に伝えることの、この困難さ。むずかしい。言葉は口にしただけで、容易に変質して、 想いをそのままに伝えてくれない。」これは、巧の心の中の想い。巧も、ほんと大人になったなとしみじみ思う。 ただ、全編を通して、巧と豪よりも、瑞垣と海音寺が印象に残った。 そして、胸の高鳴りとともに、試合が始まる。伝説の試合になるのだろうか。 もしかしたら、このラストシーンは、多くのファンが、予想していた描き方だったんじゃないかと思った。 もっと続きを読みたい。だけど、この余韻にずっとひたっていたいとも思う。 |
夕凪の街 桜の国
2005 / 02 / 16 ( Wed )
ヒロシマの話、原爆の話ということだけは知っていたのですが、予想外の中身でした。高校生のとき、広島に行き、平和記念資料館、原爆ドームを見たことを思い出しました。あのときの衝撃が、今は、かなり薄れてしまっています。それが、このマンガを読んで、鮮明に甦りました。忘れてはいけないと。 悲惨さだけを前面に出して描いていないんですよ。泣かせようというあざとさがないんですよ。だからこそ、胸に響いてくるんでしょう。泣けませんでした。あまりに哀しすぎて泣けない作品でした。泣いてなんかいられない作品でした。ぜひ、手にとってみてほしいです。 最後に、このマンガを紹介してくれたFさん、どうもありがとうございました。 |
空の境界(上)(下)
2005 / 02 / 13 ( Sun )
そらのきょうかいではなく、からのきょうかいと読む。 秋の味覚のような著者の名前。魅力的な少女がナイフを持って立っている印象的な表紙。 普通だったら、手にとらないであろう類の小説だ。しかし、笠井潔が解説を書いているというので、読んでみた。 長編かと思っていたが、連作短編(中編)の構成であった。最初は、地の文が、誰の視点で書かれているのか把握するのに、時間がかかった。はっきり言えば、つらかった。読んでも読んでも、進まない。わからない世界。 しかし、それは、文章の問題ではない。私の下地の問題だ。 「“新伝綺”ムーブメントの到来を告げる傑作中の傑作」とのことだが、伝奇小説やライトノベル、セカイ系、萌え系、オタク系、すべてに渡って、無知なのだ。笠井潔の『ヴァンパイヤー戦争』でさえ、やっと読んだのだ。 ただ、途中で投げ出すことができない魅力があったことは認める。 わけがわからないけれど、最後まで見届けたいという思いで読み続けた。 もしかしたら、アニメで見たら、ハマれたんじゃないかとも思う。自分の想像力のなさがはがゆかった。 読後に調べたら、過去にはCDドラマも出ていたようで、聞いてみたかったと思う。 最も普通っぽいストーリーの「忘却録音」が、一番楽しめた。 笠井潔の解説は、下巻はともかく、上巻は難しすぎて、私にはさっぱり(^^;)。 |
DEATH NOTE5巻
2005 / 02 / 13 ( Sun )
待望の第5巻。Uさんのご好意で早速読ませていただきました。 このまま、終わってしまうのかと思うような展開。Lも、なかなか厳しい選択をするじゃないか! ライトの父親のやつれぶり、必死な形相に、心が打たれる。 たまたま読んだ連載時のメンバー8人の妙な会議は、こういうことだったのねぇ。新たなる展開だわ。 L対ライトの対決は一時休止ってことかしら。 少し退屈な流れになりそうなところで、松田が大活躍してくれて(^^;)、ますます面白くなる。 ちなみに、今回出てきたキャラでは、奈南川の外見が、好みかも(笑)。 |
樹下の少年
2005 / 02 / 07 ( Mon ) 樹下の少年(「バッテリーIII」収録) あさのあつこ 角川文庫
既に本編は読んでいるが、文庫化にあたって書き下ろし短編が収録されたので、読んでみた。 青波の視点で描かれている。これまで、青波の物語をもっと読みたいと思っていたので、ちょうどよかった。 青波のしゃべる言葉の語尾が、「・・・じゃろ」「・・・じゃな」となっていて、甥っ子の小学生を思い出させる。 (岡山出身で、野球少年なのだ。) また、体が弱い自分の不甲斐なさ、迷惑をかけたくないという思いは、自分にも似ていると思うし、更に、母の小さい頃の話を、髣髴とさせる。 この物語の登場人物の中で、一番、気持ちが近いのが、青波かもしれないとも思う。(好きなのは、豪なんだけど。) なので、20ページほどの短編は、余りに短すぎて、物足りなかった。もっと読みたい。 |
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