クドリャフカの順番
2005 / 07 / 30 ( Sat )
最近の若手作家で青春ミステリを書かせたら、この人の右に出る人はいるだろうか? なんて、大袈裟だろうか? 待望の文化祭”カンヤ祭”が始まった。古典部では、文集を作りすぎてしまうという大問題が起こり、また、学内では、「十文字」を名乗る犯人による奇妙な盗難事件が発生していた。奉太郎たちは文集の完売を目指し、盗難事件の謎に挑む。 古典部の4人、それぞれが語り手になっているところがいい。奉太郎、里志、摩耶花、千反田の誰もがいい味を出している。特に、摩耶花がいいなあ。登場する脇キャラも、どこかにいそうな感じで、自分が高校生に戻ったような錯覚に陥る。 文化祭のさまざまのイベントに参加し、小ネタに笑い、謎解きへの興味も持続しながら、カンヤ祭を存分に楽しむことができた。いつまでも、いつまでも、カンヤ祭が終わらなければいいなあと思いつつ、読み終えた。 わらしべイベント(笑)があったせいか、この小説がゲームになればいいなあと思ったり。 古典部シリーズの中で一番好き。残念なのは、文庫じゃないから、著者あとがきがないこと。 おすすめだけど、読むなら、『氷菓』『愚者のエンドロール』を読み終えてからのほうがいい。 |
花まんま
2005 / 07 / 29 ( Fri )
直木賞を受賞しなかったら、決して出会わなかっただろう傑作。久々に、直木賞万歳と言いたい。 ホラー小説だと思っていて、なおかつ、表紙が怖くて、おそるおそる読んでみた。昭和40年代の大阪の路地裏を舞台にした6つの短編集。ちょっと怪談めいていて、怖い部分もあるが、怖いより、哀しい、痛いと感じた。 ノスタルジックな描写に見え隠れする厳しい現実世界。それとは対照的に起こる不思議な出来事。その中に、市井の人々の人生が凝縮されているような気がした。 甲乙つけがたいが、「凍蝶」が一番好き。もっと、この人の作品を読んでみたい。 |
乙女なげやり
2005 / 07 / 27 ( Wed )
三浦しをんのヘタレ日常エッセイ。ネットに掲載したものが本にまとまったもの。 タイトルがいいじゃないですか。乙女となげやり、なんか合うような合わないような。おまけに、この表紙は、二ノ宮知子です。以前読んだ『しをんのしおり』ほどのインパクトはないものの、著者のオタクっぽさとみょうちきりんな感覚に疲れを忘れて笑ってしまう。 『白い巨塔』(小説、ドラマともに)を熱く語る様に共感したり、弟とその友人(♂)の関係をあやしむ様子に、腹を抱えて大笑いしたり。そんな姉がいるのか!? 一番興味深かったのは、『アラベスク』について語り合った友人あんちゃんの話。この友人は、家のマンガ蔵書リストを作っていて、エリアわけまでして、乾燥剤も入れ替えているそうで。うーん、このお宅、拝見してみたいぞ。 |
チーズスイートホーム
2005 / 07 / 25 ( Mon )
モーニング掲載の猫まんが。確か、Sさんがおすすめしてくださったのは、これだと思うんだけど、本屋で実物を見て、飛びついてしまった。だって、かわいいんだもん!おまけに、オールカラー。1話が8ページほどの短編。迷子の子猫を拾った3人家族の物語。 かわいいだけじゃなくて、リアルなんだよねぇ。初めて、うちに猫が来たときのことを思い出して、ウルウルしちゃった。うちの猫はペットショップで買ったんだけど、それでも、お母さんのところに帰りたいと思っていたんだろうなと思うと、胸がチクチクする。いたずら好きのところとか、買ったおもちゃに見向きもしないところとか、猫好きなら、うなづくことばかり。 この家族は、ペット禁止のところに住んでいる。実は、私も、最初はそうだった。そのあたりも自分の体験と重なって、果たしてこれから、どうなるのか、非常に気になる。続きも読まなくちゃ。 |
ウィンブルドン
2005 / 07 / 25 ( Mon )
こんなに面白いテニス・サスペンスがあったなんて! オーストラリア出身のキングとソ連出身のツァラプキンは、どちらも、若き天才プレイヤー。前半は二人の出会いと、友情をはぐくむ様子を微笑ましく思い、後半は、ウィンブルドン大会決勝で戦う二人の死闘とその陰で進行する卑劣な犯罪に、手に汗を握る。テニス好きなら、たまらない小説。いや、サスペンスとしても、秀逸。本当にテニスを愛する人が書いたのだと思われる迫真の描写。 試合結果も気になるけど、陰謀の行方も気になる。読み出したら、とまらない。でも、私は、あまりにドキドキしすぎて、途中で、本を閉じました(^^;)。 二人の天才プレイヤーのさわやかな友情が、時にくすぐったく、時にうらやましく、時にねたましく(笑)、青春小説としてもおすすめ。テニプリ好きな人も気に入るんじゃないかな、いろんな意味で。 現在、絶版なのが、残念だ。それと、この著者の作品は、ほかに翻訳されてないのだろうか。検索した限りではわからなかった。 |
神様ゲーム
2005 / 07 / 24 ( Sun )
主人公の芳雄は、小学4年生。同級生と結成した探偵団で、連続猫殺しの犯人を探すことになった。 そんなある日、転校生の鈴木君が自分のことを神様だと言い出す。しかも、猫殺しの犯人も知っていると言う。 講談社のミステリーランドは、すべて読むことにしているので、こちらにもトライ。まさか、こんな話だったとは! すごいというか、むごいというか、脳天ぶち抜かれました。 事件は、残酷ですが、ミステリとしては面白いなあとぐんぐん読み進めていき、一体どこに着地するのか、大いに期待していたわけですが、たどり着いた結末は、言葉では言い尽くせない衝撃。いや、どうやら、麻耶さんのファンは、こういうのに、慣れているらしく、大喝采のようなんですが、私としては、空中に放り出されたような感覚でして。読み終えたとき、どうしていいかわからず、目がうるんでしまいました。 何でもありでもいいんですが、せめて主人公を中学生にしてくれたら・・・。 おすすめはしませんが、読んでいただきたい作品です。で、ネタバレで語り合いたいです。 |
GOSICK―ゴシック
2005 / 07 / 23 ( Sat )
西欧の小国・ソヴュール王国の聖マルグリッド学園に留学してきた九條一弥は、図書館の屋上で謎の少女・ヴィクトリカと出会う。 この設定に、一瞬ひるむものの、めげずに読み進む。特異な設定、ミステリアスな世界、少し残酷な事件。そして、すっきりとした解決。面白かった。 ライトノベルと称されるこのレーベル。昔のコバルト文庫みたいなものなのかな?私が赤川次郎を読みまくっていたころを思い出す。読み終えた途端、続編を読みたくなってしまう。 キャラの設定が面白いだけでは、満足しない私でも、十分楽しめるミステリ。 |
美の秘密
2005 / 07 / 22 ( Fri )
グラント警部が、あるパーティで出会った美貌の青年リスリイ・シャール。彼は、村人の心をとらえ、やがて、婚約者のいる女性と親しくなったことで、不穏な雰囲気が漂う。やがて、リスリイが失踪し、グラント警部が捜査にあたることに。 えーと、これが復刊されたのが、いつだったかな? そのときに、すぐに購入して読み始めたものの、数ページで挫折。チャレンジしてもしても、読めない。美形の青年が出てくるお話なのにぃ。 それが、訳が古いせいなのか、事件が地味なせいなのかわからないが、ようやく、読み終えた。 最後に、『美の秘密』と訳した意味が、わかった。そういうことなのか。 根性入れて読めば、楽しめるが、このトリックは、微妙かも。 |
砂楼に登りし者たち
2005 / 07 / 14 ( Thu )
本を手に取ったときは、世界史かと思い込んでいたが、日本史ミステリだった。 時は室町時代末期、弟子を連れて諸国を旅する伝説の名医・残夢が、怪事件を解決していく連作ミステリ。 面白くないわけではないが、その世界に、はまるまでに時間がかかる。日本史に疎いせいもあって、歴史上の人物が出てくると、史実との関係が気になってしまう。余り気にせずにフィクションとして楽しむのが、一番よさそう。 トリックも、時代ものだから許容できるが、かなり、奇抜。 歴史の新説なども取り入れているが、日本史好きな人は、どう感じるのだろうか。もしかして、これは、いわゆるバカミスなの?? |
れんげ野原のまんなかで
2005 / 07 / 11 ( Mon )
どこかで聞いたと思ったら、第13回鮎川哲也賞を受賞された方なのね。(受賞作は未読) 日常ミステリ系で、舞台は図書館とくれば、読まずにはいられない。謎の提示も、解決もとても自然で、本当にありそうな気がする。 さわやかに描きながらも、図書館の問題にもさりげなく触れていて、しばし考えさせられる。 恥ずかしながら、第一話と第五話に出てくる児童文学は知らなかったが、ご存知の方なら、よりわくわくしながら、読めることだろう。 著者の文学に関する造詣の深さ、書物への愛情を感じさせるような語り口がすばらしい。 主人公・文子の心の動きも、丁寧に描かれていて、共感できる。先輩司書の能勢や日野も好感がもてて、こんな司書さんばかりの図書館だったら、一日じゅう、居座りたいと思う。日々、いろんなお客さんと対応している現役の図書館員さんたちに、思わず、お疲れ様なんて言いたくなった。 |
DEATH NOTE7巻
2005 / 07 / 11 ( Mon )
ああ、連載派が騒いでいたのは、このことだったのかー! ネタバレしちゃ、ダメよと言い続けていたおかげで、衝撃度も最大級。いやいや、参りましたよ。 6巻で、少し落ち着いたというか、もたついた感がありましたが、7巻には度肝を抜かれました。デスノートのルールも、ますます細かく難しくなってきて、私は何度も読み返しました。 ライト、すごすぎ。美形なのに、怖すぎ。 それにしても、あの出来事は、いまだに、信じられず、ずっと疑っています。ほんとに、そうなの?? でも、受けいれざるを得ない状況だわね。新たに登場したキャラからも目が離せませんね。 これからは、どう展開するんでしょうね?同じパターンじゃ、飽きちゃうし。ああ、ネタバレで語りたい! 最後に一言だけ。「奈美川〜!」 |
百万の手
2005 / 07 / 05 ( Tue )
家族を助けるために燃えさかる家に飛び込み焼死した親友正哉。親友を助けられなかったことを悔やむ主人公・夏貴に、正哉の残した携帯電話から、声が聞こえてきた。「不審火の真相を調べて欲しい」と。携帯電話の中の親友の魂と二人三脚で放火犯探しを始める夏貴。 冒頭から、スピーディ。いきなり、親友一家の焼死という衝撃的な事件が起こり、携帯から死んだ人の声が聞こえるという不思議な現象が起こる。また、主人公と母親の微妙な関係も、気になる。 犯人がわからなくて、動機もわからなくて、真相が知りたくて、一気に読んだ。 しかしながら、途中で、明かされたある秘密に、だんだん読むのがつらくなる。事件が解決してもなお、気が晴れなくて、どよ〜んとしてしまった。 |
ラッフルズとバニー 二人で泥棒を
2005 / 07 / 03 ( Sun )
バカラ賭博で借金を背負ったバニーは、友人ラッフルズに助けを求める。そこから二人の泥棒紳士冒険譚が始まる。 大胆不敵なラッフルズと、良心の呵責を捨てきれないバニー。巻き込まれ型のバニーがちょっとかわいそうな気もするが、ラッフルズって、憎めないやつだなと思う。だからこそ、いいコンビなんだね。 ただ、冒頭の読書の栞に書かれているような、ボーイズ・ラブ小説との関係は、感じなかったけど(^^;)。 「ラッフルズ、最初の事件」が、一番好き。「皇帝への贈り物」は、しんみりとしてしまった。 |
雨恋
2005 / 07 / 01 ( Fri )
海外に行く叔母に留守を頼まれた主人公は、マンションに引越し、2匹の猫と暮らし始めた。そんな彼が出会ったのは・・・。 評判がよかったので、手に取った。設定は変わっているけど、ミステリとしても恋愛小説としても、私にとっては、中途半端だったかな。謎の解決の部分は、ひきこまれたけど。読み終えたあとも、ずっと、雨が降っているようなそんな印象を残す一冊。 |
|
| ホーム |
|
















