国家の品格
2006 / 02 / 28 ( Tue )
4106101416国家の品格
藤原 正彦
新潮社 2005-11

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私がベストセラーの新書を読むなんて、非常に珍しいのだが、某週刊誌に載っていたので、買ってみた。(ちなみにその週刊誌は、品格があるとは思えなかったが。)

帯には、「すべての日本人に誇りと自信を与える画期的日本論」とあるが、どうだろう?余り画期的とは思えなかった。なぜなら、日頃から、同じようなことを考えていたから。

論理よりも情緒、英語よりも国語という意見は大賛成。何の役にも立たない教養の大事さや、卑怯を憎む心、本を読んで、日本人としての教養を身につけることなど、うなずくことばかりだ。

ただ、講演内容に加筆修正したということで、読み易すぎて、物足りない気もした。また、この本の内容を、よく考えてほしい人ほど、本なんか読まないような気がした。
16 : 09 : 38 | 国内その他 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
対岸の彼女
2006 / 02 / 17 ( Fri )
4163235108対岸の彼女
角田 光代
文藝春秋 2004-11-09

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第132回直木賞受賞作。子持ちの主婦小夜子は、公園ジプシー。あるとき、姑に文句を言われながらも、思い切って、小さな会社に就職する。その会社の女社長が、葵。葵は独身で、バリバリ仕事をしていた。
この二人のかかわりと、もう一つ、葵の高校時代の友人ナナコとの話が交錯して語られる。

小夜子と葵の話は、リアルと言えばリアルだが、酒井順子の『負け犬の遠吠え』や山本文緒の著作のような既視感を覚えて、新鮮味を感じることができなかった。

一方、葵とナナコの話は、センチメンタルな女子高時代を思い出させた。イジメとまではいかないけれど、シカト、ハブ、派閥、嫉妬、お弁当グループなど、些細な軋轢はあった。今なら、笑い飛ばせるし、ナナコみたいにひとりでも大丈夫だろうけど。

授業中によく手紙の交換をした友人F、今、どうしているかな〜なんてことも思い出した。そして、小夜子と葵の結末よりも、ナナコのその後が気になって気になって仕方がない。

「人は、何のために歳を重ねるのか」という言葉が、心に深く残った。
23 : 00 : 00 | 国内その他 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
向日葵の咲かない夏
2006 / 02 / 16 ( Thu )
4103003316向日葵の咲かない夏
道尾 秀介
新潮社 2005-11

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タイトルや装丁がたまらなくそそるので、読んでみた。

終業式の日に、小学校を休んだS君の家に寄った僕は、彼の首吊り死体を発見する。ところが、警察が駆けつけたときには、死体は消えてしまっていた。そして、僕と妹の前に、あるものに生まれ変わったS君が現れた。

ストーリーと謎は、面白いのだが、ホラーサスペンス大賞特別賞受賞者だけあって、残酷でブラックで、ホラーっぽいのだ。それは、私の苦手な分野であり、猫殺しも出てきて、読むのがつらかった。何より、アレが気持ち悪い。主人公の家庭も、限りなくどんよりしているし。乙一と似て非なるものというイメージ。全体的な仕掛けは、勘のいい読者なら、わかるんじゃないかなあと思いつつ、読了。
11 : 17 : 07 | 国内ミステリ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
明日の記憶
2006 / 02 / 06 ( Mon )
4334924468明日の記憶
荻原 浩
光文社 2004-10-20

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第18回山本周五郎賞受賞、2005年本屋大賞第2位。

主人公は50歳の広告マン。物忘れがひどいと思っていたら、若年性アルツハイマーの告知を受ける。仕事に支障が出ないようにメモをとるが、メモだらけでどうにもならない。また、突然、行き先がわからなくなったり、めまいに襲われたり、約束をすっぽかしたり。周りの反応、そして家族の反応は・・・。

ひたすら怖い小説だった。物忘れの度合いが、アルツの場合、特徴的だと聞いていたが、ここまでひどいとは。読んでいて、恐怖のあまり、吐き気がしてきた。とても他人事とは思えない。記憶を失うことが、こんなにも恐ろしく悲しいことだとは。『博士の愛した数式』で描かれた記憶喪失とは、全く違う。アルツハイマーは、死にいたる病なのだ。そして、記憶を失うくらいなら、死んだほうがいいとまで思わせるものがあった。

アルツハイマーになった者も、その家族も、つらい。現実に、私の親戚の症状なども思い出されて、眠れなくなってしまった。ヘタなホラーよりも、よっぽど怖い本だ。でも、読んでおくべき本であるとも思う。
23 : 55 : 00 | 国内その他 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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